2022.06.01 YouTube
前回、木工における穴の種類とドリルの種類について紹介しましたね。
今日はその続きのお話をして行きたいと思います。お付き合いくださいませ。
※この記事は動画の説明を元に詳しくご紹介しております。
動画だけ見たい方は、記事の最後に動画をご紹介しておりますので、合わせてご覧ください。
ドリルには大きく分けて2つ、木工用と鉄工用があります。
よく似ていますが、先端を見るとその違いがわかります。
▼木工用ドリル
尖頭のドリルが最初に木に刺さって、正確に狙った位置に突っ込んで行くようになっている。
鉄工用とは違い、先端の外周に刃がついていて、この刃で木の繊維をカットしながら進む事で、ブレなく真っ直ぐな穴を空けることができる。この刃があることによって切り口も美しく、ボソボソしにくくなるように配慮されている。
▼鉄工用ドリル
鉄やプラスチックなど、硬い素材に穴を空けるのが目的なので、木工用ドリルのような先端だと素材の硬さに負けて折れてしまうため、先は大きな面でできている。当然、木工用ドリルよりも硬い素材で作られている。
この短い尖頭では正確に中央を狙うのは難しいので、事前にポンチという工具で穴の中心をマークしてから、力強く、より広い面で削って行くドリル。
結果から言えば、空けられます。(逆はちょっと難しいですが)
ただ、前述の通り繊維をカットする工程がないので、穴の切り口がボソボソのグチュグチュで汚くなりがちです。
なので、「木工をメインでやる!」かつ「綺麗な穴を空けたい!」ということであれば、木工用ドリルは持っていた方が良い、です。
ただし、DIYを始めたばかりで、「木工に限らず、幅広い制作をしていきたい!」「木工用も鉄工用も両方揃えると金銭的に厳しい…」という方には、とりあえず鉄工用ドリルを買っておくことをおすすめいたします。
木工屋が鉄工用をおすすめするのか!?と思われる方もいるかもしれませんが、とりあえず鉄工用だけ持っておけば木にも穴を空けられるし、DIYのレベルであれば、穴の周りが美しくなくてもそこまで影響はないだろうし、仮にボソボソが気になるようであれば、紙ヤスリでサッと撫でてあげればある程度綺麗になりますしね。
また一口に鉄工用といっても、値段によってものが全然違います。さらにステンレスにも使えるものとNGのものなどあります。
安い鉄工ドリルを何回か使用したらボロボロになってきて、それで木に穴を開けようとしたらグチャグチャの穴になる…というリスクもあります。
なので、本当は木工用・鉄工用使い分けることが一番良いですが、最初にどちらか一つを買うなら、鉄工用ドリルが良いですよ。ということをお伝えいたします。
段々スキルも上がってきて、穴の綺麗さを意識し始めたら、改めて木工用ドリルを購入する、といった感じで大丈夫です。
上記のようなセットになってるものが、ホームセンターに1,000円くらいで売っています。ゆくゆくは木工用・鉄工用それぞれ1セットずつくらい持っておけば、大体の製作で事足りることでしょう。
両方のドリルを揃えても、“できないこと”があります。
↑このような穴を空けたい場合。
穴の太さが2段階ありますね。細い貫通した穴と、半分までの太い穴の組み合わせ。
作業手順としては、
①最初に細い方の貫通穴を空けて
②その後に太い穴を半分まで空ける
こうすると穴の中央を取りやすい。
①の方の細い穴は、木工用、鉄工用どちらでも空けられます。
しかし、②の穴を木工用で空けようとすると…
周りの刃が先端より先に木材に引っかかり、うまくドリルが進まなくなってしまうのです。
これ以外とみんな知らないですね〜(by社長)
なので両方のドリルを持ってる人は、
①は木工用ドリル
②は鉄工用ドリル
を使って穴を空けると、うまい具合にいきます。
諦めてください。嘘です。
①と②の順番を逆にすればOK!
最初に半分までの大きな穴を空けて、その後細いドリルで真ん中からずれないように空ければ問題なく作業できますね。
どちらも持っているのがそれはベストなことに変わりはありませんが、DIYを長く続けていきたいのなら、無理はしないこと。金銭面のことでも同じです。
可能な範囲で、楽しくものづくりを続けていきたいですもんね。
というわけで、この記事では、まずは鉄工用ドリル!の購入をお勧めします。
▼こちらの動画で今回の内容をわかりやすく説明しております。
よかったと思ったらチャンネル登録高評価よろしくお願いします!
インパクトドライバー、ドリルドライバーを持っているけどなかなか使いこなせない方や将来、購入をお考えの方やなど木工やDIYの初心者の方にに向けたワークショップを開催します!
詳細、お申し込みはこちらから!