自分で作ったスプーンを携えて、南インド料理「たるしる舎」さんへ行ってきました。同行してくださったのは、スプーンカービングの師匠である「ONI SPOON」大村さんと、元WOODWORK CENTER店長の靍田さん。テーブルに並んだのは、3人が持ち寄った計9本のスプーンです。

料理を味わいながら、それぞれのスプーンの使い心地を確かめ合いました。 僕のスプーンはスープ状のカレーをすくいやすいよう深めに作っていたため、ルーとの相性は抜群。しかし、ライスを口に運ぶと匙の丸みが唇に当たり、少し引っかかる感覚がありました。木を削っている段階では、まったく気にならなかったポイントです。
一方で、靍田さんが持参していた黒漆のスプーンは、口当たりも抜ける感覚も驚くほどなめらか。「これは食べやすい」「少し厚みがあるかも」と試すうちに、匙のわずかな厚みやカーブがいかに使い心地を左右するかという深い話へ広がっていきました。

手道具づくりは、作って終わりではありません。 料理をすくい、口に運んで試す。そこで得たリアルな感覚を、次のモノづくりに還元していく――。 今回の気づきを胸に、また新しいスプーンを削ってみようと思います。美味しいカレーと深い気づきをくれた「たるしる舎」さん、ありがとうございました!みなさんもぜひ行ってみてください。

※この記事は、メールマガジン「ウッドワークセンター便り」から抜粋いたしました。
