
WOODWORK CENTERの靍田です。
今日は、前回の続きのような話です。
柳宗理(やなぎ そうり)というデザイナーがいます。
日用品や家具など、長く使われるプロダクトを数多く手がけた人です。
その柳宗理が、こんな言葉を残しています。
「本当の美は、生まれるもので、つくり出すものではない。」(Beauty is not made,It is born naturally.)
無理に形を整えたり、かっこよく見せようとしたものよりも、
ちゃんと使われることや、自然に手に馴染むことを考えてつくられたものの方が、
結果として美しくなる。
長く使われるものになる。
そういうことを伝えてくれています。
僕が初めて買った椅子は、柳宗理のコトブキチェアです。
(椅子の解体新書2にでてきます。)
学生のとき、生活費にも回さないといけないアルバイト代のほとんど使って買いました。
きっかけは、恩師の先生のこんな言葉。
「何かを買うなら、自分のできる限り、知る限りいいものを買いなさい。それを身近に置いておきなさい。それが、自分の美意識の判断基準になる。」
日々触れているもの、目にしているものが、そのまま自分の基準になっていく。
だからこそ、
いいものを見る。
いいものを使う。
それは単に知識を増やすことではなくて、体験として、自分の中に基準をつくっていくことなんだと思います。
「美しいものをつくろう」とするよりも、
どう使われるのか。
どうあり続けるのか。
そういうことを考えながら手を動かしていくと、結果として、形が整ってくる。
最初から答えがあるわけではないけれど、
日々触れているものや、積み重ねてきた経験の中から、少しずつ出てくる。
今、自分のまわりにあるものを少しだけ見直してみて、
「これ、なんでいいと思ってるんだろう」
と考えてみる。
それも、ものづくりの一つだと思います。
柳先生のスタジオを訪ねて、お話しを伺ったことがあります。
その際の面白エピソードがあるんですが、それはまた。
※この記事は、メールマガジン「ツルダ便り」から抜粋いたしました。
