今回ご紹介する木工DIYテクニックは、会員様が取り組まれていたテレビボード天板の「千切り(ちぎり)」加工です。千切りとは、板同士をつなぎ留めて補強する継ぎ手の一種。板の「割れ止め」としての役割はもちろん、作品全体のデザインを引き締めるアクセントにもなる加工技法です。

会員様がご自宅で愛用されているテレビボードに割れが生じてしまったため、千切り(ちぎり)加工による修繕を行っていきます。千切りは補強だけでなく見た目の良いアクセントにもなるため、普段から目に触れる家具の修繕にぴったりの技法です。
本格的な作業へ入る前に、まずはスタッフと一緒に千切りの配置や作業手順をじっくり相談します。専門スタッフが常駐しており、その場で技術的なアドバイスを受けられるのはウッドワークセンターならではの強みです。

まずは、千切りを打ち込む位置へ丁寧に墨付け(印つけ)を行っていきます。
墨付けの線は後で削ったり拭き取ったりして消すため、鉛筆や毛引き(けびき)などを用いて丁寧につけていきます。

補強の効果がより高くなるように、割れ目の状態をみて位置を決めます。
今回は、表側に3つと裏側に1つ入れることになりました。

千切りにも印をつけて作業が円滑にすすむようにします。こういった一手間がとても大事です。

千切りを入れる場所を彫っていきます。ドリルである程度穴を空け、トリマーという機械で形に添って彫っていきます。

だいぶかたちが出来てきましたね。

仕上げはノミを使います。

緻密な作業が続きます。少し削っては千切りとサイズを確認、また削る。ここは仕上がりを左右する大事な作業。

木工用接着剤を入れて、千切りをしっかりと打ち込んで埋めていきます。
接着剤は木工用ボンドなどをはじめ、木材の性質や用途に合わせて最適なものを選びます。はみ出た接着剤は、仕上げに影響しないよう濡れ雑巾などで綺麗に拭き取っておくのがポイントです。

ハンマーで叩いて奥まで押し込みますが、加減を誤るとこれまでの作業が水の泡になってしまうため、様子を伺いながら慎重に調整していきます。基本は添木を当てて傷を防ぎつつ叩き込みますが、最後に表面を削って仕上げる工程であれば、あえて直接叩いて押し込むこともあります。

綺麗に千切りが入りました!本日の作業はここまで。
この後は表面の凹凸を綺麗にならす作業へと移っていきます。今から完成した姿を見るのが楽しみですね。