
今日は、僕の使っているカッターの紹介です。
カッターのメーカーで有名なのは「オルファ」や「NT」でしょうか。
僕が使っているのは「オルファ」。その中でも「ノンスリップAL型」を、かれこれ15年近く使っています。
15年前、旭川で家具の職業訓練校に通っていた頃、ある工房にインターンに行きました。
そこは作家性の強いデザインを形にできると評判の工房。
そこで僕が最初に任された仕事は、品物の梱包でした。
「早くあの製品の難しい加工をやらせてもらいたいなあ。」
そんなことを思いながら2週間ほど経った頃、
「ツルタくん、梱包までが製品だからね。」と社長が、僕の梱包を見て一言。
商品のパッケージにこだわることは当たり前だと思っていましたが、運送の際の“荷姿”まで気を配ったことはなかったので、ハッとしたのを覚えています。
製品やパッケージがいくら良くても、雑にプチプチや巻きダンボールで包まれていたら、届くのをワクワクと心待ちにしていた気持ちは台無しになってしまう。
綺麗に開けやすく、無駄にゴミにならず、運送屋さんが運びやすく、整理しやすく。
そんなことを考えながら梱包をするようになりました。
もしかけられた言葉が
「ちゃんと綺麗に梱包して!」
だったら、「はい、すみません。」で終わっていたかもしれません。
あの一言からの気づきは、いまでも大切にしています。
その工房で、先輩職人に
「そのカッター、使いやすいじゃん。」
と褒めてもらったのが、梱包のときに使っていたこのカッター。
いま手元にあるのは2代目。使いはじめて、おそらく10年目に入っているはずです。
自宅の道具箱にも、同じモデルを入れています。
このカッターじゃないとうまく梱包ができない、そんな気がするのは間違いじゃない……はず。
(ちなみに最近、廃盤になってしまいました。どうしよう…泣)
※この記事は、メールマガジン「ツルダ便り」から抜粋いたしました。