今年も「家具手加工技能検定」の季節がやってきました。
すでに準備を進めている方や、今から準備を始められる方もいらっしゃるかと思います。
過去にウッドワークセンターで行なった「家具手加工技能検定3級対策クラスの開講」は、今でも多くの方から反響があり、この検定の注目度が伺えます。
そこで今回は、過去の開講クラスを振り返りつつ、検定の準備に必要な知識や心構えなどを、当時実際に検定を受けて見事合格した弊社スタッフに、インタビュー形式で当時の思い出を振り返りつつお話を伺ってみたいと思います。
この記事が、今後検定を受ける方の参考になれば幸いです!
—まずは自己紹介をお願いします
ウッドワークセンタースタッフの来栖です。
入社3年になります。
主にSNSの運用や企画に携わっています。
—早速ですが、受けた検定の種類と、その検定を受けることになったきっかけを教えてください
受験したのは「家具手加工技能検定3級」になります。
「家具検定3級」受験のきっかけは、工房スタッフとして働くようになり、工房を利用されているお客さん(作家さんや一般の方)と「出来るだけ同じ目線でお話しができるようになれたらいいな」と思っていたタイミングでちょうど3級対策講座を募集していたので「受講させて下さい!」と志願しました!また、自分自身の木工に対する知識も増やしたいとも思っていたので受験を決めました。
—検定を受験されるために、どういった準備をされましたか?
ウッドワークセンターで開催されていた「3級対策クラス」を受講させて頂きました。
「3級対策クラス」では、実際の実技試験と同じ内容を毎回道具を使いながら練習していきます。
最初は”木材とは?”や”道具の名前”と言った本当に木工の素人の私でも入りやすいところからのスタートだったので助かりました。
実技試験で出題される手加工の仕口を毎回1個づつ順を追って製作します。
一通り仕口を製作したらあとは制限時間内に上の2本の角材から画像の枠を作る練習です!
—こう言ったクラスは他にもあるんですが?
当時、クラスは漆塗りの教室も開催していました。
時期によって木工や木工以外のクラスを開催しており、ブログページなどで募集告知などをしていますので、気になる方はチェックしてみてください。
—受講申込方法は?
僕は工房で働いていたので、自分で直接申し込んだんですが。(笑
例えば、一般の方の受講の場合は、ウッドワークセンターのWEBサイトから「専用申込みフォーム」に必要事項を入力して申込ができるようにしていました。申込から数日以内に返信連絡があるので、内容を確認して決められた期日からウッドワークセンターへ通っていただくことになります。
—簡単に受講の流れを教えてください
受講が決まったら案内した日程でウッドワークセンターへ足を運んでいただきます。作業のできる服装で来ていただくのも忘れずに!
材料、道具、テキストはウッドワークセンターにありますので、手軽に受講できるのがポイントですね。
費用は、初回に「3級対策クラス」の受講費用を一括でお支払いいただくか、分割払いのお手続きをしていただきます。
—検定当日、どのような心境でしたか?
対策クラスで何度も練習してきましたが、検定当日に試験監督に見られながらの作業は、さすがに緊張しました。
また、実技試験で使う道具はほぼ全て自分で持ち込むことになりますが、私はウッドワークセンターで道具をレンタルして当日臨みました。
後々、道具を全部自分で揃えることになっていたらと思うと、金銭面や労力でかなりキツイなと感じました。
ちなみに、写真に写っている机に並べられている道具が全て持ち込んだものです。
「こんなに必要なの?」と思われるかもしれませんが、必要でした。
試験当日は会場まで電車で行きましたが、まあまあの重量でした。(笑
—道具はレンタルできるんですか?
対策クラス受講の方は試験で使用する道具は無料で借りられます。
※検定の内容によっては異なる場合もありますので、都度お問合せください。
—検定の難易度についてどのような感想を持ちましたか、予想通りの難易度でしたか?
実技経験のまったくない方の場合には、難しく一筋縄ではいかない印象です。
もちろん、受験をされる時には経験のない方も練習はすると思いますが、手先の器用の人でもそれなりの練習量が必要だと感じました。ただ、毎日短い時間でも練習を積めば、経験の浅い方でも3級は合格できるレベルだと思います。
—検定の結果が発表されたとき、どのような感情を抱きましたか?
合格または不合格の結果に対する対応はどうでしたか?
試験の時間内には終えれましたが、気になる部分もあったので心配でした。
—試験の合否をどのように受け取りましたか?
「検定のホームページに結果が出てるよ!」という知らせを同僚のスタッフから聞いて、すぐさま確認しました。
合格の知らせを受けてホッとしてます。
—成果が出た点はどういった部分でしたか? その成果が出せた理由があれば教えてください
検定クラスで行われたの練習は、本番に近い内容と環境で練習できたので、試験本番で材料を触った時に、材料の特徴を理解して微妙な力加減で加工できたので、検定クラスでの経験が大変役にたちました。
—では逆にマイナスだった箇所があればおしえてください、また、その場合どんな対策をとっておけばよかったですか?
実技試験対策は十分だったのですが、筆記試験の対策が少しおそろかになってしまいました。誤解がないように説明すると、私は検定クラスを受講しつつも、工房のスタッフとして他の参加者の方のフォローも行っていたので、実技の練習は十分過ぎるほどできた反面、筆記試験の対策も同じようでできれば思った次第です。(汗
ウッドワークセンターでは筆記の講義を行ってないので、万全を期すなら「家具組合主催の筆記対策講座」を合わせて受講されると良いと思います。
—今回勉強を重ねて得た知識が活かせたエピソードがあればおしえてください
受講前と比べて明らかに、作家さんの話が理解できるようになりました!
工房で働いている際にも、工房利用者への説明に厚みが増している気がします。(笑
—今後検定を受験される方にアドバイスがあれば
検定試験に練習が絶対必要になりますが、その練習には本番に必要な道具と、繰り返し練習が行える場所もセットで必要になります。
幸いウッドワークセンターには、道具も場所も全てが揃っていたので、あとは自分がどれだけ検定試験に対して真剣に臨めるかだけでした。行き詰まった際には、的確なアドバイスをもらえる頼れる方々がいて、参加した検定クラスには同じ受験を志す仲間もいたので、常にモチベーションを維持し続けることができました。そう言った意味では、検定クラスに参加して自分を追い込める環境を作ったことが、とても大事だったと感じました。
以上、スタッフインタビューでした。
実技試験練習の必要性もそうですが、道具の準備や練習場所の確保など、実技試験以外にも気にしなければいけないことなどが見えて、ウッドワークセンターとして次の課題に気づけた気がします。
今後も、検定クラスや、検定に役立つ情報を発信していきたいので、SNSアカウントなどを通じて、お気軽にコメントをいただけると幸いです。
なお、2024年は3級対策クラスを開催予定です。
3級対策クラスにご興味がある方はこちらのフォームに入力頂けると開催前にご連絡させて頂きます。
https://forms.gle/rwvKxrHhruBCh9jb7