何でもできあがったものを買うものだと思い込みがちな今、自分でつくってみようと思い立つことは、それだけでとても創造的なことだと私たちは思います。でも、いざつくろうとすると、どうつくればいいだろう、どんな材料と道具が要るだろう、自分には技術がない、やっぱり買ったほうが早いだろうか……。多くの人が、つくろうとした気持ちを再び閉じて、できあがったものを買うだけの世界へ戻ってしまいそうになる。
その壁をとりはらい、想いを形にするために、この場所があり、私たちがいます。手を動かし、汗を流し、難しいところを乗り越えて、描いていたものをつくりあげたときの達成感。誰かに喜んでもらえたときの感動。使うほどにつよくなる愛着。自分でつくるって、ほんとうに素敵なことだということを、皆さんに身をもって体験していただきたい。そのための様々なサポートを考え、お手伝いします。
WOODWORK CENTERは、様々な相談に乗ってオリジナルな家具づくりを行う「相談家具屋」のメンバーが運営する木工DIYライフの発信拠点です。より多くの方にここで木工に親しんでいただき、木工製品の素晴らしさ、世界に一つを自分でつくる深い喜びが広がっていくことを願っています。 大げさに言えば、もっともっと創意に満ちた世の中をつくっていきたい。額に汗して手を動かして、一緒にこしらえていきましょう。
相談家具屋とは
2005年から個人や企業のオーダーメイド家具の設計・製造を行っている特注家具職人集団。代表 鈴木大輔。お客様からの相談に耳を傾けることを大切にする「相談家具屋」のスタンスで、難しいオーダーにも技術で応え、形にしてきた実績多数。
2005年、「相談家具屋」という屋号で、お客様の相談にのりながら家具をつくるようになったのが、私たちの始まりです。一般的には「オーダー家具」と言われますが、私たちはお客さまのご要望をお聞きすることはもちろん、こちらからもプロとしてご提案して、おたがいに話しながら一つのものをこしらえていくことを理想としていたので、「相談家具屋」と名乗ることにしました。
以来、本当に多くの「相談」をいただくなかで、私たちの技術は鍛えられました。思い出の家具を、その素材を活かして別の家具につくり替えられないかという個人のお客様からの「相談」があったり、工務店さん、施工会社さんからは、プロでも形にするのが難しい木のオブジェづくりの「相談」をいただいたり。家具の枠を越えるようなものづくりにも一つひとつ向き合い、話し合い、お客様と世界に一つのものを形にしてきました。
作り手と使い手が「相談」することでつながって一つの家具を生み出す。この「相談家具屋」のスタンスを発展させ、もっと作り手と使い手をつなぐために開設したのが、ウッドワークセンターという場所です。ここでは誰もが作り手になることができます。自分でつくる経験を通じて、木という素材とのより深い対話や、家具への愛着が生まれます。暮らしのなかで使うものを、自分でつくる豊かさをぜひ味わっていただきたいと思います。
株式会社drawers 代表取締役 鈴木 大輔
鈴木 大輔 プロフィール
1975年生まれ。多摩美術大学卒業。在学中から木製の作品を製作。デザイン会社勤務を経て、職業訓練校で木工を学び直し、特注家具職人に師事。本格的に家具職人の道へ。2005年「相談家具屋」として独立。2007年「株式会社drawers」設立。2014年「ウッドワークセンター」開設。2015年オリジナルブランド「SAUCE」立ち上げ。